相続問題の示談交渉と法的手続の選択方針について

遺産分割協議において、訴訟外交渉(示談交渉)と、法的手続(調停、審判)のいずれを選択するかは、事案によって異なります。

いずれを選択するかは、ケースによって異なりますが、私が依頼をお受けする場合、法的手続をお勧めするケースが多いと思います。

示談交渉のメリットは、合意の見込みがあれば、簡易迅速に手続が進められること、比較的弁護士費用(主に着手金)が低額で済むことです。

示談交渉のデメリットは、お互いの合意が前提となるため、たとえ相手の言い分が理不尽なものであっても、お互いの言い分の食い違いが埋まらなければ、いつまで経っても解決しないことです。

言い分や財産の整理をすれば話合いがまとまるケースであれば、訴訟外交渉をお勧めすると思います。

しかし、実際には、財産の内容や特別受益などに争いがあったり、お互いにほしい財産が重なっていたりして、任意交渉でまとめることは難しいと思われるものの方が多いのです。

このようなケースで、訴訟外交渉を選択してしまうと、無期限の膠着状態になりかねません。

この点、法的手続を選択すれば、一定期間ごとに期日が指定されていきますので、少しずつでも進行していきますし、意見がまとまらない場合、最終的には裁判官が判断してくれます


相続問題の実際の事例から

以前、セカンドオピニオンから受任に至ったケースで、元々受任していた弁護士の手続選択が明らかな誤りだったケースを紹介します。

親が亡くなり、兄弟で相続するケースで、預貯金の分与は既に終わっており、親の自宅不動産の分け方だけが問題になっているケースでした。親の死亡直前ではありましたが、相手方は、その不動産に引っ越して、リフォームまでしていました(親は介護施設に入っており同居ではありませんでした)。

このようなケースで、相談者は、その不動産を売却して金銭分割することを希望していました。

経緯はどうあれ、リフォームまでして住み始めている相手方が、任意交渉で明渡に同意するはずがありません。

仮に、不動産は相手方が取得し、相談者は清算金を受け取るという案だったとしても、相手方は、支出に二の足を踏むでしょう。

このような事案で訴訟外交渉を選択することは、望んで膠着状態を作り出すようなものです。にもかかわらず、当時依頼を受けていた弁護士は、なぜか示談交渉を選択していたのです。「こんなに時間がかかるものなのか?」というのが、相談者の疑問でしたが、この状況で示談交渉をしたところで、前に進むはずもありません。

ただ一方で、このような事案では、仮に法的手続を取るにしても、売却して金銭分割になる可能性は低く、相手方が不動産を取得して清算金を受領する形になる可能性が高いのが現実的な見通しです。

この点について十分説明し納得頂いた上で、調停申立事件として受任しました。

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