法律事務所や司法書士事務所の債務整理に関する広告で、怪しい事務所を見抜くポイントは、借金減額できるとか、過払が返ってくることを売りにしていることです。

未だに、借金が減額になるとか、過払が返ってくると言った広告を見かけることがあります。「国が認めた借金減額制度」といったキャッチフレーズが目に付くのは私だけではないでしょう。しかし現在では、大幅な減額が認められるケースはほとんどありません。
そもそも、借金の元金減額や過払(減額幅が極めて大きく、元金が0になっただけでなく、お金を返してもらえること)が認められるのは、利息制限法・出資法という借金の利息について定めた2つの法律の上限金利に差があったためです(グレーゾーン)。
※ 元金減額や過払の仕組みについて詳細を知りたい方はこちらをご覧下さい

しかし、2010年にこのグレーゾーンはなくなりました。したがって、借入を開始したのが15年以内の人は、元金は全く減りません。
ごく希に、25年、30年という長期間返済を続けている人がおり、こういう人については過払が認められることはあります。期間が長いので、1社だけしか借りていなくても何百万円というお金が返ってくることもあります。しかし、そんな人はごく少数です。
借金の返済に悩んでいる人の9割以上は、初めての借入が2010年より後でしょう。20歳になってすぐ借入を開始しても、30代半ば。それほどの期間、クレジットのキャッシングやサラ金(消費者金融)からの借入、支払を継続している人というのは、中々いません。

つまり、ほとんどの人は元金は全く減りません。まして、過払になる人は更に少ないのです。それにも関わらず、みんなの借金が減額されるかのようにアピールする広告は、それ自体が詐欺的なのです。

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