私が弁護団長を務め、2014年9月に一事提訴を行った、品川美容外科の糸リフトに関する訴訟が、4年の歳月を経て和解が成立しました。

第1次提訴の際のコラムはこちら
https://hiroshima-lawyer.com/column/20140918/

といっても、訴訟の内容、訴訟上の和解の内容、訴訟外の和解の内容については全て口外禁止とされていますので、詳しく報告できる内容はありません。

公開していいとされているのは2つだけです。

①和解により円満解決したこと
②訴訟外和解に、以下のような条項が入っていること

品川美容外科を経営する医療法人、及び施術を担当した医師は、本件紛争の発生及び経過を重く受け止め、甲羅に対し、遺憾の意を表する。
乙らは甲らに対し、乙の医院における説明内容(特に、施術の内容・方法や高価の点)について甲羅から問題点を指摘されたことを真摯に受け止め、改めて患者の自己決定の前提となる必要十分な説明及びこれに基づいて熟慮した患者の自己決定を尊重することの重要性に思いを致し、より良い医療の提供に努めることを約する。

我々弁護団では、謝罪条項、再発防止条項という言い方をしていますが、和解の中で練られた言葉なので、何とも歯切れの悪い中身にはなっています。
とはいえ、これ以外の内容は公開できないので、このような条項を入れて円満和解が成立した、ということで、後はご想像にお任せします。

夕方記者会見があり、ざっと10名ほどの記者さんがいらっしゃっていました。
2人の原告ご本人に同席してもらい一言頂きましたが、「説明は不十分だったと思う。」「同じ施術を名前だけ借りてまたやるんじゃないかと不安。」といったことを言われていました。

正直、私も、糸リフトは、痛いだけで効果もろくにない、しかも痛みが取れる頃には糸は溶けてしまっているので、効果はなくなっているひどい医療だと思っています。少なくとも数十万を払ってやるような意味はどこにもないでしょう。
棘や突起のようなものがついた糸でほおの肉を引っ張り上げる治療ですから、聞いただけで痛いと思うのですが・・・。

とはいえ、一応解決です。